GARELLY KITHOUSE 2012
「逆光の麗容」2012年3月16日〜3月28日
■作家コメント(ブログ、制作ノート2012.2.16より)
昨年の3月、今年と同じようにキットさんの展覧会に向けて制作をしているときに地震がおこりました。 クンストに籠もったままの僕の隣で被害の大きさを喋り続けていたラジオが、福島で原子炉が冷却水を焼き切って暴走していると言ったのはその夕方。
あれから一年、
原子炉は今なお日本の霞を焼き尽くして蒸発させた。震災以後の日本では、何かが丸見えになっている。
それを見る度に吐き気がする。
僕等がこの事故と引き替えてでも手にしようとしていた物はなんだったのか。そう思って悔いる。「しなかった」「出来なかった」ことへの後悔の味は苦くて重い。
正しいものを愛する勇気は僕にはちょっとないかも知れない。けれど、引き替え不可能なものを探していたい。