奈義町現代美術館の東島毅展に漂流の予定で、土曜の陽の傾きに押されて車を走らせる。日が暮れるまでに赤穂へ流されようと思ったけれど届かず、江井ヶ島に引っかかる。夜の小さな海水浴場に車を停めて火をおこし、お酒をのんで月をみる。飲みすぎた。

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明けて再び奈義に向けて漂流。あらためて地図を見ると昨日はちっとも進んでいなかったのね。ま、日が落ちるすんでに出掛けて、おだやかな海とあんな月が見られるのならまた来よう。さて姫路までをのんびり走り、そこから高速道路で快調に運ばれる。とんがった山の端が、なだらかに低く広く開けていくと奈義に近づいているのが分かる。奈義の空は広いのだ。美術館に着くと、岸本副館長とスタッフの方々が笑顔で迎えてくれてうれしかった。展覧会の最終日でもあり、古川タクさんのパラパラマンガのワークショップが開催されていて館は賑やか。東島先生、古川先生、高梁市成羽美術館の渡辺学芸員、山陽新聞大橋本部長さんと、次々ご挨拶させて頂く。成羽美術館へは伺ったことが無いし、今日は更に高梁まで流されよう。

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高梁は河の街。河に沿ってか、河を渡るか。備中松山藩の城下町。美術館は、そこから少し離れた成羽藩、旧川上郡成羽町にあるようだ。閉館少し前に着けば、御殿跡の立派な石垣と安藤建築のコントラストが新味。ゆっくり館内を巡った後、もう一度石垣を眺め、帰りもまた河に沿って高梁を後にする。夕日をうつす河の明かりと濃色の面となった山の景色はバックミラーではもったいなかったな。

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